文字起こしする際に書き起こしやすいインタビュー方法
インタビューをした音声を自ら書き起こしをする場合は、後でまとめる時のことを考えてインタビューをすることができます。後々の労力をできるだけ少なく済ませるため、文字にしやすいように誘導をしながらインタビューするよう心掛けましょう。
ここでは書き起こしやすくするためのインタビュー方法について、3つのポイントをご紹介します。
【ポイント1】事前準備は入念に
インタビューの前に、相手の基本的な情報を頭に入れるのはもちろん、聞き出したい内容や質問の仕方などを何通りも考えておきましょう。話を上手に引き出すためには、相手の性格に合わせたインタビューが必要です。
まずはインタビューの目的を明確にすることから始めましょう。どんな結果が欲しいのかを考え、情報を引き出すことを意識します。最終的にきちんと着地点のあるインタビューを目指すことが大切です。
次に、その目的を達成するために必要な質問事項を考えます。質問をいくつか考え、どの順番で聞けば文字に起こしやすくなるかを予想しましょう。インタビューは限られた時間の中で行われるものです。無駄な時間をかけないためにも、的確な質問事項を考える力が必要です。質問事項はなるべく多めに用意しておいた方がよいでしょう。言い回しや角度を変えて質問できるように準備しておくと、インタビューをスムーズに進めることができます。
【ポイント2】相手の性格に合わせてインタビュー方法を変える
事前準備を完璧にしたと思っても、いざ当日になると計画通り進まないことがあります。相手の性格や話すスピードによって、聞きたいことが引き出せない場合があるからです。時には計画を変更する柔軟な対応が求められます。
ゆったりとした話し方をする人なら、質問数を削って核心部分だけを聞いていきましょう。1つの質問に対しての答えが長くなりがちな人の場合も同様です。大事な話だけを聞き出す質問に的を絞ります。
脱線しやすい性格の人をインタビュー対象とする場合、しばらく雑談に付き合った上で話の方向を軌道修正する必要があります。ある程度の雑談は相手の人となりを理解するために必要ですが、肝心の質問の答えがもらえなければインタビューとは言えません。「ところで」や「そういえば」などと切り込んで、話をさりげなく元に戻しましょう。
質問に対して短い言葉しか発しない人もいます。「はい」や「そうです」といった返事だけのインタビューになっては意味がありません。時には相手の興味を引くような話題を持ち出して、話を広げることも大切です。
【ポイント3】ICレコーダーとメモの両方を活用する
一般的なインタビューの場合、相手の許可を得た上でICレコーダーに録音するのがマナーです。しかし、人によっては音声録音を拒否されることもあります。事前にどういった形式のインタビューを行い、どのようなことを質問するのかなど情報共有しておきましょう。
事前に打ち合わせをしておくことで、質問の種類や相手の発言をどうまとめるかも決めやすくなります。相談する時間がない場合は、メモ帳と書きやすいペンを準備しておくとよいでしょう。
ICレコーダーの使用が許可された取材では、メモ帳は全く必要ないと考える人は多いようです。しかし語り手の話を真剣に聞いていることをアピールするために、話を聞きながらときどきメモを取るのもおすすめです。そうすることで相手のテンションを高める効果があります。
おわりに
文字に書き起こしやすくするインタビューのポイントとなるのは、入念な事前準備、相手に合わせたインタビュー方法の工夫、ICレコーダーとメモの活用です。この中でも最も大切なのは事前準備です。これをしっかり行っていれば、何が起きても対応できるでしょう。
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